田尻町 大森 政美, 相田町 江田 実, 田中 昭作成
田尻八景は、江戸時代徳川斉昭が選定した水戸八景の影響を受けて、明治時代に旧田尻村の名勝から 選ばれたものです。 これは、田沢の夜雨・度志山の晩鐘・前田の落雁・太田尻の晴嵐・栄蔵小屋の帰帆・鮫穴の奇岩・
裸島の秋月・種殿神社の暮雪の八つであり、鮫穴以外の七つは典型的な風景の形式をとっています。
しかし、現在では昔の景色が失われてしまったものもあるので、今回これを見直して新たに以下の様に田尻八景を選び直しました。
① 田沢の夜雨 田尻ヶ丘ゴルフ練習場の裏手の低地、田尻町3丁目ポンプ場付近。
② 度志山の晩鐘 田尻小学校の南側の度志観音があった仏ヶ浜史跡。
③ 前田の落雁 田尻川を挟む田尻町6丁目と7丁目にまたがる地帯。
④ 相田浜の晴嵐 相田町3丁目の海岸に広がる松林と崖の風景。
⑤ 栄蔵小屋の帰帆 田尻町7丁目日高漁港の一端にある栄蔵小屋の跡。
⑥ 裸島の秋月 田尻町6丁目、太田尻の鵜の島温泉近くの海岸の島。
⑦ 種殿神社の暮雪 田尻町2丁目の県道脇にある種殿神社。
⑧ 田尻富士の夕照 田尻町、常磐道の西側にある双子山。
以下順に紹介していきます。
参考文献 笹谷 康之 博士請求論文
「地形の意味に関する研究」1990年3月より
なお、タイトルの背景は、水戸藩の郡奉行であった雨宮端亭が文化3年(1806)郡内を巡視して
著わした紀行文「美ち艸」(みちくさ)に載せられた田尻富士と浜の絵です。
この本は国会図書館所蔵のものを最近榎本實さん(滑川本町)が復刻出版されました。
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田尻八景の位置
1.田沢の夜雨
2.度志山の晩鐘
3.前田の落雁
4.相田浜の晴嵐
5.栄蔵小屋の帰帆
6.裸島の秋月
7.種殿神社の暮雪
8.田尻富士の夕照
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