宮田川不動滝の赤沢層と大雄院層の境界

 日立市の宮田川は本山トンネルを起点として、河口「渚橋」まで延長7.8kmを流れる2級河川です。その宮田川に不動滝があり、カンブリア紀の赤沢層と石炭紀の大雄院層の不整合境界が見られます。不動滝の左右で、カンブリア紀と石炭紀で約2億年もの年代の違いとなります。
 ・場所 日立市宮田町
 ・取材 きららホームページの会(内藤・近藤・菊池・嶋﨑・宇梶)
 ・期日 令和3年5月13日(木)・31日(月)

宮田川不動滝入口
 宮田川不動滝は国道6号桐木田信号機から入る県道36号日立山方線で、5.5km車で走った、左手にある赤澤不動尊にあります。写真は、赤澤不動尊の先まで行って振り返って見た風景です。手前右側のガードレールの向うに宮田川が流れています。

赤澤不動尊入口
 赤澤不動尊の入口です。写真の橋の真下は、不動滝の滝口です。落石があったことで、落石注意の看板があります。

赤澤不動尊
 赤澤不動尊です。不動滝は左側手前にあります。写真の由来書には「赤澤不動尊は古く山岳信仰が盛んな頃、修験者がこの滝を選び難行苦行したことに始まり・・・明治38年久原房之助翁が赤澤銅山開発に着手し、奇しくも滝壺で古い不動明王石像を発見したので、御堂を建立しこの尊像を安置しました。・・・」と書かれています。

宮田川不動滝 宮田川が不動滝として流れています。滝の左側が高鈴山を一帯としたカンブリア紀の赤沢層で5億3300万年前の地層です。滝の右側は石炭紀の大雄院層で3億5000万年前の地層です。

赤澤層と大雄院層の不整合境界
 不動滝の上部の写真で、左側を暗く表示したカンブリア紀の赤沢層、右側を明るく表示した石炭紀の大雄院層です。この地層の境界を不整合境界と呼んでいます。石炭紀に古いカンブリア紀の地層が陸地になったものです。

不動滝の滝壺
 宮田川不動滝の下部です。この地下の日立鉱山産の銅鉱石から5億3300万年前が確認されています。

赤澤不動尊お堂
 赤澤不動尊の御堂の右手に八聖(はっしょう)山金山神社と刻まれた石碑があります。大正11年に建立されたもので、鉱山の稼働者が日立鉱山山神社と共にここ赤澤不動尊を心のよりどころにしたと言われています。

不動明王
 宮田川不動滝の滝壺から発見されたという赤澤不動尊御堂に祀られている不動明王尊像です。

  日立のいま、2020へ     きららトップページへ